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Think Like Talking.

変わりゆく変わらないもの

Seven Days War

 北海道民としてはこの話題に触れないわけにいかんでしょ。

・Seven Days War

 昨日7日ぶりに発見された函館の小学生。そりゃもう、とにかく良かったという一言しか無い。各方面で彼のサバイバル能力(と言っても雨風しのいで水で過ごして耐え切った、というところだが)に驚嘆する話題が出ているようだが、発見の報を聞いてニュースを聞くにつれ

「今後学校でのアダ名は『スネーク』になるんじゃないか」

 とか

「発見された時の第一声は『待たせたな』」

 とか、無事に見つかったからこそのネタが頭の中に。なんとかならんのかこの芸人脳。

 

 さて、ふざけた話はここまでで。

 

 様々な場所で、これも議論が巻き起こっていることなのだが、マスコミの報道のあり方や、ネット上での騒ぎ方など「無事に見つかったからこそ」考えなければならないことが多いように思う。

 

 ひどい話では家族の住所や経歴なんてとんでもない情報が晒されているとか。実情報ならば犯罪じゃないのかこれ。勿論匿名発信で痕跡が消されるだろうが、一度流れてしまった情報は完全に消えることはありえない。誰がどのような権利があって、捜査に携わるわけでも無い人間がこんなことをするのか。以前から、こうした「情報の吊し上げ」が報じられるたび、「悪良識」「正義面」という言葉がよぎる。

 マスコミの報じ方も、捜査の進展だけをニュースとして報じるだけならばいいが、ワイドショーなどや芸能人の私的ブログなどで言いたいことを言い逃げる姿勢に反吐が出る。どこぞの教育評論家様など、「事件性を感じる」として「親による犯罪説」を暗に示唆したって言うじゃないの。ネット上も恐らくそれを元にして「捜査情報の提供」を「頼まれもしないのに」やってくれたのだろうが、結果的に彼の両親(マスコミに晒されているのは父親だが)は「本当に」子供を心配して捜査を見守っている「ただの親」だった。ジョンベネ殺害事件のワイドショーの見過ぎだ!!!

 

 真相など、当事者にしかわからない。

 

 もちろんそれを解明するために「公的な」警察があり、捜索活動のために自衛隊などがあり、彼らを癒やすために医療機関が存在する。

 しかし、そのニュースを報じて捜索活動のための情報提供を呼びかけるまではいいものの、そこから先の「情報ネットワーク」は、デジタル・アナログ含め、当事者である「家族」を傷つける結果にしかならないことの方が多い。そしてその発信者は、自分が発信する情報に責任を持とうとする人間が皆無な場合が圧倒的だ。今回の事件に関して言えば、犯罪者だと決まったわけでもない父親がさも...という先入観で先走ったのか、何故そんな情報が必要なのかというものを誰に頼まれるわけでもなく、しかも然るべき場所・部門ではなく不特定多数が制御せずに拡散する場所に垂れ流したわけだ。

 

 俺に言わせりゃ、そいつこそ晒しあげられて欲しいくらいだ。

 

 これから、あの家族はどうなってしまうのだろうか。

 子供を図らずも危険に晒してしまい、しかもそれが元で親戚のみならず「日本中を」巻き込んでしまった。子供は保護されたとしても、あの父親は誰が守ってくれるのだろう。家族がまた寄り添ってくれるのなら良いが、もしそうではなかったら? これだけの無責任な情報の拡散のせいで、家族が静かに再出発しようとする場所がこの地上から失われてしまっていたら? 

 

 自分も子供を持ってこれからのしつけ、というか育て方を考える時に、人事では居られないのだ。だからこそ、この家族はこの家族だけで、そっと再出発させてやってほしいと願ってやまない。

 

 だって、あの子供にとってはやっぱり父親なんだ。

 

 そして父親にとって、やっぱり最愛の子供のはずなんだ。

 

 あの家族は、誰が欠けてもあの家族じゃ無くなってしまうはずだから。

 

 俺も部外者に過ぎない。本当はこの日記も書くべきか迷った。でも一人の父親として、近い将来子供を叱らなければならない立場として、敢えて書いた。

 今はとにかく、あの家族が静かに眠って欲しい。話はそれからだ。