Think Like Talking.

趣味や子育て、ゆるい生活をつづる備忘録

親父の一番長い日

 嫁に出すわけではないのだが。

・親父の一番長い日

 はい、端的にご報告すると。

 本日の朝5時半前、無事に長男が生まれました。3090グラムの元気な赤ん坊です。午前2時過ぎにスクランブルがかかり3時前に出撃、かかりつけの産科まで35分で到着(通常50分以上)。嫁さんが分娩室に入ってわずか15分で出産という電光石火ぶり。

 

 超安産だったのも親孝行で、そういえばつわりが少なかったのも親孝行。すごいよねえこの子と笑いながら、うちと嫁の両親が見に来て今日は帰ってまず休もうと解散し、一人帰路につく。今日一日まともな飯を食ってなかった事を思い出し、とある国道沿いのすき家で季節物のうな丼を食する。そこでふととある事を思い出し、この子がくれたとんでもない「親孝行」に気づく。

 

 1年前の今日の日記を探してもらいたい。あえてリンクは貼らない。

 実はこの7月12日。4年前の今日、抑うつベイルアウトした日だったのだ。

 

 去年の日記で陰鬱な雰囲気を少しでも払拭しようと書いていたのだが、やっぱりちと湿っぽい話になっていた。簡単に言うと、克服したと思っていてもやはりある種のトラウマ的な日として、この先の人生で記憶されていくのかなという内容。

 

 そこに、今日のわが子の誕生が来た。

 自分の人生の「敗戦記念日」と思っていたものが、「息子の誕生日」として祝うべきものとして上書きされた。さらに言えば、自分が新たに「誕生した」日とも言えるのではないだろうか!!! おお、これってすごい!!! というかこの日を選んで生まれてきたかのような息子すげえ!!! 生命ってすげえ!!!

 

 そんな発見をしつつ、帰り道でとある物を購入。

f:id:rosso13:20150712221851j:plain

 ノンエイジの響・700mlと17年物の50ml。

 

 俺は下戸ではないものの普段は殆ど酒は飲まない。まして自分で酒を買うのは(ビールとか酎ハイ以外のきちんとした銘柄の物は)初めてだったりする。

 

 自分の親とさしで飲んだ記憶が無い。妹は結構酒もいけるのでよく相手をしていたらしいのだが、俺はそんなだから親父もすこしつまらんと感じていた様子。

 とは言え新居で同居開始した先月下旬に密かに計画していたものの、中国人の爆買いの影響で狙っていた銘柄が根こそぎ売り切れてしまってお流れに。今度こそとリベンジして、ようやくラスト2本のうち一つを手に入れたと。

 

 最近涙もろくなった親父と二人で響をロックで飲む。喉を駆け抜けるカッとした熱さ。後から湧き上がるまろやかな後味。

 俺は明日も病院に行かなければならん為1杯で、としたが少しずつ酒が進む親父。途中母親も加わり、親子3人でウイスキー祭り開催。

 

「お前がこんな特別な日に、俺とこんな特別な酒を一緒に飲もう、なんて想像もしてなかった。こんなに幸せなことはない。」と言って号泣する親父。

 

 普段から酒の相手のできん息子ですまん。

 実はこの「響」。我が子の名前の漢字に入れようと思っているのだ。その子が生まれた日に、名前にちなんだ酒を、俺と親父で飲む。だからこそ、ささやかながら特別な酒。

 

 そんなてんこ盛りの7月12日がもうすぐ終わる。

 これから我が子の人生に幸多からんことを。

 

 そしてこの日記を読むであろう嫁に、最大級の敬意と労いを。

 俺を親にしてくれてありがとう。これからまた頑張らんとな。