Think Like Talking.

趣味や子育て、ゆるい生活をつづる備忘録

素敵なCMと聖地設定とそこに住む人達との関わりと。

 昨年の今時期だったか、キリン「午後の紅茶」のCMが上白石萌歌さん出演で南阿蘇鉄道見晴台駅で歌っているものになった。昨年のはCharaの「やさしい気持ち」だったか? 今年の冬はスピッツの「楓」になって、この前から流れているのだが。


【感動CM】スピッツの名曲「楓」cover♪30&60秒ver【午後の紅茶】 #KIRIN

 今や様々な人の手で「あのロケ地はどこどこ」「どの場所のどのアングルから撮影した」というのを解き明かして拡散される時代、地震被害からの復興中である熊本に、こうしたきっかけで人が足を運ぶというのは、両面あるにしろ素敵なことかもしれない。

 聖地巡礼という言葉が一般の人たちにも知られるようになって久しいが、その「聖地」に人が訪れ活性化するのはある程度までは喜ばしい。でも、やっぱりマナーを守らないヴァカタレが湧いて出るのも事実。嵐がCM撮影した美瑛・富良野で、シンボルだった木が伐採されてしまったりしたことの一因に、観光客のマナーの悪さがあったとのこと(哲学の木については所有者の方が木の寿命を考えたのもあるそうですが)。

 

 確かに自然物だったり、人が居ないからと写真を撮ったりはするかもしれないけど、基本的にやっちゃいかんことってあるだろう。先の木の話では、私有地に勝手に立ち入ることがマナー違反とのことだが、当然だよ。農家の方にとっては私有地=畑なわけで、生活の糧になる場所だ。そこに無遠慮にズカズカ入ってこられる事を想像したら、撮影許可の看板の一つも探さないもんだろうか? 都市部の人で考えれば、庭の家庭菜園の中に珍しい木があるってんで他の作物踏み荒らして至近距離で写真撮るようなもんだ。

 

 熊本については、報道が下火になっただけで今もずっと復興作業が続いているだろう。東北にしたってそうだ。現地の人たちはその中で自分の生活の為に戦わざるを得ない。そこに、観光収入になる話題が出ることは良いのだが、その対応で更に疲弊することがあってはならない。

 折角の素敵なCMが、現地の人たちの生活を明るくする面のみで収まって欲しいと切に思う、休みの日の夜明け前。