今日は初代ガンダムの初放送から40周年だとか。
40年だって。こんだけ長い間通用するコンテンツってのはそうそうあるもんじゃない。昨日NHKで再放送されていたガンダム制作秘話で、富野御大や安彦先生、大河原先生や板野先生までズラリとインタビューされていて、それを見た嫁が「ガンダムってすごいんだねぇ」と。今更か!!
現代のアニメやメディアミックスなどの原型を作ったようなもので、アニメの時代を何年も進めたというのはまんざら嘘ではない。それまでのアニメは確かに一話完結の勧善懲悪っぽいものが主流で、リアルというにはほど遠いものがほとんどだった。やっぱりヤマトシリーズってのは偉大だったんだなぁというのと、ガンダムってのはさらにすごいんだなぁと。
細けぇ話はマニアの人たちに任せるとして、まさか昭和50年代初期のコンテンツが元号三つにまたがる現代もなお続いているような状況は想像もつかなかっただろう。
恐ろしいのは、下手をすると現実の日本史・世界史よりも宇宙世紀史の方がサラでいえてしまいそうなほど細かく歴史が補完され続けているところかもしれん。そのうえそのコンテンツはこれからもまだまだ更新されていきそうってことだ。
ただし、それは先人が文字通り命を削って当時の視聴者に向けて本気で作品を作っていたからに他ならない。商業的な面でのスポンサーと戦いながら、何を伝えるべきか、表現すべきか、制約の中でギリギリを攻めたからこそ、半世紀近くの時間を超えて世代を超えて人に訴えかけるテーマが色あせないのかもしれない。
翻って、今のレンタル屋や本屋を見てみる。並んでいる漫画や作品を見ていると、転生だの異世界だののテーマが似通っていたり、おねいちゃんのあられもない格好だのが似たようなタイトルで雁首揃えているわけで。
そこに魂はあるのかい。
そんな中から素晴らしい作品が出てくる可能性も否定はしないが、数うちゃ当たるの業界や受け手・作り手の眼が変わらなかったら、次の世代に残るような作品にはならないんだろうな。
というのを、ガンダム40周年というワードで感じたくらいにして。