静かに時代が変わった。
・馬を下りた王様
王様じゃないけどな。タイトルはASKAから。
平成最後の日、結局腎臓結石で休んでいた分の仕事を片付けるべく出勤。いつも通りの時間に起き、少し早めに出勤していつも通りに仕事。家族はもちろん休みだから、気兼ねなく遊んで来いということでリリース。取引先も関係部署の内勤系もみんな休みのため、ほぼ自分の仕事のみに集中できた。それはいいや。
帰りの車でちょうど平成天皇の退位礼のラジオが流れていた。生前退位についてまだいろいろあるのかもしれないが、個人的にはとてもいい形であり、上皇陛下のいわゆる「終活」がきちんとなされたという意味で、高齢者のあり方としても「象徴」のお姿を示されたんじゃないかとすら思う。日本人の品格、あり様を示すのが「象徴」であるのなら、地位に固執せず争いを起こさず穏やかに後任に引き継ぐという潔い姿を体現なさった、と。
生まれた時には神格化され祭り上げられ、戦争によって存在を大きく揺らがされ、そのあとも憲法や対外的な印象を常にご配慮されながら、そして国政を動かす権限は持たれず、それでも国全体の安寧を願い様々に活動される。その生活は意外にも質素だというのは近年の皇室特集などで開かれ始めている。退位なされた後、この国が軌道に乗るまではご健在でいてほしいと願わずにはいられない。
翻って、同じ高齢者でも、選挙の票集めに血道をあげる連中や居丈高に店員を怒鳴りつける俗物こそ退場してほしいもんだ。