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趣味や子育て、ゆるい生活をつづる備忘録

牡牛座ラプソディ

RG Hi-νガンダム購入にまつわる狂騒曲

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 というわけでラプソディ。数日前からいろんなタイムラインで流れてきているRG Hi-νガンダム発売。出荷がいつだのフライング販売あるないだの予約分で完売だの。そうだよな、今はほぼほぼ予約しないと買えんよな。

 さて地味に明日が誕生日という関係で、嫁さんから「何がいい?」という問いに対して「9/11の朝からリリースしてくれれば何もいらない」という返しをするくらいには当日店頭販売分を探しに行く気。RG自体はまだ手付かずのものが8個ほどあるため(その上前回のクロスボーンも仕上げてないしな)、どちらかというと「祭りに参加」という側面が強い。転売などもってのほかじゃい。いつかでもいいから、自分で作ってこそのガンプラじゃあ!!!

 さて、最初に目指すはとある隣町にあるイオンモール。2年前のRGνガンダムの時は、夕方に行っても残っていたくらい穴場。確かに量販店や模型店に比較すると「こんなところに入荷してないだろ」というイメージが強い。開店は朝9時ちょうど、9時1分に駐車場につき、店内へ。

 入り口で、そのものズバリの箱を持ったおっさんとすれ違う。出遅れた!!!

 2階に上がり、売り場への最短距離を進む。開店直後の店内、売り場周辺にはすでに人はいない。ガンプラの棚を見ると...ない。入荷数も少なかったか。そうなれば長居は無用。第二波装填!!!

 次に狙うは専門店。その町に2軒ある内、店の公式Twitterで片方はすでに予約分で完売・店頭販売分はなしとの情報。もう一方は特に記載はなく「店頭販売いたします」という表現。そっちに行けば販売はしているということか。

 しかして現在9時15分。店頭販売がある店のオープンは10時半。気長に待ってもいいが、もし手に入らなかった場合は第三波以降の作戦に入れない。この町でガンプラを取り扱う店の中で最後の砦、しかし自分の街に戻れば最悪あと2回チャンスはありそう。

 40分ほどかけて自分の街に引き返す。時間はすでに9時50分を回った。まずはヤ○ダ電機。開店前に並ぶ成人男性5人ほど。これはもしかしたらチャンスがあるのでは? 曲がりなりにも量販店、1個2個って入荷数ではないだろう。10や20まで行かないにしろ、これくらい(俺を入れて6名)ならいけるんじゃ? と思い行列に並ぶ。

 何を隠そう、人生の中で行列という行為が何より嫌いだが、こうした「祭りごと」なら致し方ない、付き合ってやる。俺の直後に並ぶ小学6年くらいの少年、おっさんたちの中に混じり少々気後れしている様子だったので、「これってガンプラの行列かな?」と話しかけてみる。「自分はベイブレード買いに来ました」と。そうか、もしガンプラだったらおじさん順番譲ろうと思ったくらいにして。

 

 そう、繰り返すが「そこまでの執着はない」のだ。だから定価より高い値段で買う必然性がない。それよりも転売目的で買われるくらいなら、発売を楽しみに行列に並んだであろう少年にそうした思い出を残してやるのも大人の役目。新しい時代を作るのは老人ではない!!!

 さあ開店。大の大人たちが粛々と、階段を使って売り場のある2階に上っていく(本日2回目)。面白いのは、誰もダッシュしないという暗黙の紳士協定(笑)。まるでフォーメーションラップのように前の人を追い抜かず、一定のスピードでガンプラ売り場に向かうおっさんの列。先頭と2番目の人が、棚の最上段に立てかけられた箱を手に取り、そのままの流れでレジに向かう。3番目のおっさんが少し奥まったMGの棚の方まで行く。4番目・5番目=俺の直前のおっさん、キョロキョロと1/144の棚を探す。俺、一瞬で悟る。

 

 入荷数2個かよ!!!!

 

 だから地方のヤマ〇電機は嫌いなんだよ!!! ろくに新製品が入荷しやしねえ!!!! コレ、札幌市内の店舗だったらもっと入ってるんだろ!!!

 

 未練がましく棚を探すおっさん数名を横目に、全く長居は無用で華麗にUターンして店外へ。たとえカウンターに取り置かれていたとしても、初手でケチる店に用はない。執着に惑わされないからこそ、潔く。

 地元の昔からあるホビーショップを最後の砦として車を向ける。ここからは5分程度、到着は10時15分ほどか。入荷数は圧倒的に少ないだろうが、地元・老舗の店だ、何等かの隠し玉が無いとも言えない。駐車場に到着。独特の雰囲気のこれまたおっさんが店の入り口の方から歩いてくる。手には何もなし。これは...ハズレか。

 店内へ。カランカランというベルのなるドアを開け、目に飛び込んでくるRGの箱のタワー。ああ、通常の大きさ(νやサザビーやFAユニコーンのような大型ではない)だ。これはやはり...。店の奥から、店番のおばちゃんが出てくる。俺が10歳に満たない頃にこの店ができたころからいるおばちゃんだから、もう年は70を優に超えているんじゃないだろうか。個人で経営しているであろう店、目当てのものがないからと手ぶらで帰るのもそれはそれでマナー違反。後から入ってきたこれまたおっさん、ストレートに「今日発売の...」とおばちゃんに聞く。「いやー、予約分で売れちゃったんですよー」と答えるおばちゃん。はいすみませんとすぐに出ていくおっさん。んんん...。

 さすがに目当てのプラモはなくそれに匹敵するくらいの大きさのものを買うわけにはいかんので、何等かのマテリアルは礼儀として買うことにしている...と、目に入ってきたのがコレ。

ガンダムマーカーEX・メッキシルバー

ガンダムマーカーEX・メッキシルバー

 ウィルキンソンの辛口ジンジャーエールの方が主体に見えるが、主役は下の方。数か月前に発売され、これもあっという間に品切れになったという代物。こういうものが埋もれているから地元の模型店は侮れない。レジに持っていきおばちゃんと会話。

「朝からあの話ばっかりでしょ」

「そうですねえ」

「昔に比べて入荷も少ないですからねえ」

「ホントですよ」

「でもコレも一時期品切れ続いてたでしょう、見つかってラッキーですよ」

「そう、やっと入ってきたんですよー」

「やー、ちょっと嬉しいですわ」

「(笑)」

 というやり取りののち退店。割り当て数も少ないだろう地方都市の個人店、なじみの客に取り置いた虎の子が売れたらあとは消化試合、この後午前中いっぱいくらいは似たような客の相手をしないとならんのかもなあ...と思ったら、世間話の一つもしたいと思った俺もおっさん。

 この店で初めて買ったのは、初代の1/144ガンダムマークII。当時の地元では初めて本格的な模型店としてオープンした、ちょっと大人の店だと感じつつ親に連れられて入った9歳頃の俺。当時は消費税もなく定価500円のキット。今やマーカー1本が税込み660円。時代の流れを感じるわ。

 

 さて、そんなノスタルジーを感じたところで今日の戦いは終了。残念ながら入手はかなわず、しかし大事にしなければならない矜持のようなものを再確認して帰宅。まぁ1/144スケールのHi-νはHGUCで作ってるし、これをシタデルカラーでリペイントしたりするのも一つの楽しみか。

 というわけで、狂騒曲は終了。手に入れられた皆様、おめでとう。買えなかった我々の分まで、積まずに楽しんでくださいな。プラモは作ってなんぼですぜ。と、盛大なブーメランを投げたところで今宵はこれまで。


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