Phantom
プラッツ 1/144 F-4EJ「PHANTOM FOREVER」を組んだ話。
1年以上前の日記でKindle版「ファントム無頼」全巻を買って、返す刀でプラッツの1/144 F-4EJ「PHANTOM FOREVER」を買った話を書いた。
しかして寝かせて1年少々。前回のF35A 三沢基地配属仕様で出した工具やら塗料やらを片付けてしまうと、また準備してプラモを作ろうと思うまでに時間がかかるのが目に見えている。というわけで、そのままの勢いでF-4EJに手を付ける。
「ファントム無頼」を読むとやはり680号機にしてしまいたくなる。機体番号を再現するために手に入れていたレター文字デカールはそのため。
さて、とはいえある種の架空機になるため脳内設定。
劇中では初代(47-8680)は中盤に経年劣化による退役の際に空中分解し、同じ680号機に乗り換えるが、今回はレジ番号をそのままとし、「本当に半世紀飛んだ680号機を70代になった神田・栗原コンビでファントム退役フライトを飛ばしたら」とした。なので垂直尾翼のレジ番号も「47-8680」にしてある遊び。
というわけで製作。中身はエフトイズ製、コクピットから作り始める。真面目に塗装しているが、組み込んだらほとんど見えなかったオチ。
70年代当時の空自パイロットスーツはオレンジだったはずなので、それに従って塗装。胴体に組み込んだらキャノピーをフルにマスキングしてサフ。
680号機といえばコールサインの「新撰組」の通り各所のダンダラ模様。参考資料があまりなく、原作を追うにしてもパースの都合でコマによりまちまちなので、オーソドックスな数をマスキングで再現していく。実機でもお遊びで680号機を再現したイベントがあったみたいね。
フリーハンドでマスキング。画像はにじんで見えるが、マスキングを取るとそこそこピシッと。
そのあとはエンジン周りのメタリックや機首のブラックアウトなどの塗分けをある程度済ませていく。キャノピー周りのフレームも面倒なのでフリーハンド。
我ながらこんなもんですかな。
胴体後方の耐熱・無塗装部分は、ちょっとだけREIKLAND FLESHSHADEで少し茶色がかった色を乗せてみた。これも雰囲気が出ていい感じ。画像は夜だから見づらいが、太陽光の下で見るとわかる。
70年代の迷彩というか塗分けで、機体上面のガルグレーはいいとして下面のホワイトを塗分けるのがきついなあと思っていた。今回ちょっと試したのが、スプレー塗装で表裏を「そのまま」塗分けるという強引な手段。すなわち、塗料が別方向から吹き込まないように面を固定して表側をGREY SEER、裏側=下面をCORAX WHITEのスプレーをズバッと吹く。
まあ、色的にはとんでもなく違うというものではなく、まぁうまくいったんじゃないでしょうか。
明けて今朝からデカール貼り。カルトグラフ製のデカールが売りのこの商品、複数のマークがある程度まとまっている(透明のフィルムでつながっている、という表現が当たっているか)ため、そこそこの時短。1/72だとこれが個別のため、貼っても貼っても終わらないデカール地獄になる。
日の丸を含め、発色もしっかりで透けたりしない。グレー部分などもドット感はなく、きちっと面で発色している。
しかして一番の難所はこうした細々した部分ではなく、機体下面のデカール。裏返さないとわからない部分だが、飛行状態では見える特別塗装。複数エリアをまとめた一発抜きのコーションマーク。
マークフィットとピンセットなどを駆使してようやく貼ったのがこちら。
しかし、きっと見えなくなるんだこれ(笑)。さらにチクチクとデカールと格闘すること3時間半。まぁ形になってきたか。
ここから家族の用事を済ませて一時中断。こうやって見ると機体下面の接着、浮いてるのかこれ。うーん、もう修正できんしこのまま進める。
レジ番号・機体番号を例のデカールで一文字ずつ並べていき、あとはトップコートを吹くのみ。
どうしてもシルバリング? が残ってしまうがこれでもつや消し吹いた後。この後両翼に増槽タンクを付けて、1年越しの680号機ギブバー...何か忘れてるな。あ、機首先端のパーツを後回しにしていてすっかり忘れていた!!! で、取り付けたのがトップの画像と。
寄ってみると粗が目立ってしまいなんとも言えんけど、何とか「ファントム無頼」仕様の680号機を手元に。自分で筆塗りが苦にならなくなったからこそ、こういう遊びができるようになったね。考証がとか細部の詰めがとかいろいろあると思うけど、そういうのはスケールアビエーション誌やもっとうまい人たちにお任せします。
というわけで今度こそ、プラッツ 1/144 F-4EJ 「PHANTOM FOREVER」仕様改・「ファントム無頼」仕様、ギブ・バース。