Think Like Talking.

趣味や子育て、ゆるい生活をつづる備忘録

上からマリコ

 AKBは雑談のネタとして付いていける程度しか知らんので、タイトルの曲もフルで聞いたことが無い。というわけで、「上から」の話。

 

・「上から目線」という言葉が嫌いだ

  自分の嫌いな言葉の一つに(この前もこんな書き出しだった気がするが)、

 

「上から目線」

 

 というものがある。

 2011年9月、デイケアに通って数週間。そこそこいろんな参加者の方と話をできるようになり、発症に至った経緯や課題を通してテーマを議論したりする中、とある参加者(同い年)の人が何気なく発した「赤乃さんは上から目線だよね」という言葉が激しく引っかかった。

 

 上から目線? 自慢じゃないが162cmのコンパクトサイズの俺が上から目線って。どちらかというと上目遣いでぱっちり目の萌え系じゃないのか(笑)。という冗談はさておき。

 どうも、雑談にしても課題にしても、話をするときに堂々と自信を持った話し方をするらしいのだが、人によってそれが「偉そう」とか「反論の余地がない」と取られる様子。当然本人はそんな意識は一切ないのだが、ともあれ周囲の人にそうした印象を与えてしまうのは何となく気持ちがよろしくない。なによりそんな風に見られてしまうことにちとショックを受け(当時の精神状況から余計に)、担当カウンセラーさんとも相談したり。そこからしばらく迷走が続くのだがそれはそれで結局「変に引っ込んでる赤乃さんは赤乃さんじゃない」という周囲の結論が出てじゃあどないせっちゅうねんとなって通常営業に戻ったくらいにして。

 

 とにかく、それくらい「上から目線」という言葉が地雷であり瞬間的に沸騰しそうになるくらい嫌いなのだ。自分に向けられる言葉だけでなく、最近の若手(20代の部下とか)が使っているのを聞くのも嫌。

 

 何故か。

 

 例えば上司であったり先輩であったりが、指導とか注意をするために何かを言うとしよう。それは組織の中だったり普通の人生の中でごく普通に交わされるやり取りだと「自分は」思うのだが、どうもそれを「上から目線の物言い」と捉えて受け付けようとしない人種がいる。

 

 おい。

 

 まごうことなく「上からの言葉」なんだよそれは。「目線」ではなく、先達・上司の言葉であり、経験やスキルの無い自分に向けての言葉だ。絶対的に低いところにいるんだよ。それを「上から目線でものを言われるのが気に入らない」と。

 

 何様だぁ!!!!!

 

 終始そういう受け取り方をする人種がいるわけ。「上から目線」という言葉が出てきてから、本当に増えた。自分の立場を分かっていない、教えを請う心構えのない人達。新人・若手だけでなく、中堅クラスまでそういう人間がいる

 

 冒頭のように、自分も「上から目線」という印象を与えやすい為いつも自律しているつもりだが、何か言葉を発してその相手が気に入らないとすぐに「上から目線」と取られてシャットダウンされる危険性とは。残念ながらどちらが上か以前に対等な立場で信頼することはできそうにない。得てしてそうした受け取り方をする人は必要以上に攻撃的で、作らないでいい他者との軋轢を生みまくり、余計に周囲からそういう扱いを受けて更に攻撃性を増していく。そして決まって言うのだ。

 

なんで自分ばかりそんな目に遭うのか」と。

 

 自分で分かっていない辺りがむしろ余程「上から目線」だと思うのだが。自分の芯を持つことは悪いことではないが、他者を排斥し拒絶し意見を受け付ける姿勢を見せない者に対して周囲はそこまで寛容でいられない。好意が攻撃となって返ってくるなら、誰も近づこうとしなくなる。そんなことは当然の話だ。

 

 思うに、他者と同等か優位に立ちたい心理と、そうなれないであろうコンプレックスをこじらせて、「上から目線」という言葉で批判することで相手を引きずり下ろし、交流の前提を崩そうとしているのだろうかと分析してみる。当然そんなことは逆効果で、前述のような「意思の疎通が面倒な部類」に分けられ、その上で「相手を引き下げなければ気が済まない=劣等感の塊」とみなされ、払拭することは難しくなる。まぁ、元々「相容れないカテゴリー」と思うから簡単に「上から目線」と攻撃するんだろうけど。

 

 さてなんでそんな話になったかというと。

 職場でまぁ対照的な出来事があったからですな。

 

 シフトの引き継ぎで自分の次に若手が入れ替わる時間帯。キリの良い所まで仕事を進めて、次工程の部署に電話連絡してオンラインの作業をお願いする段だったのだが、そのやり取りを聞いていた若手が電話後に一言。

 

「赤乃さん丁寧ですね。私そんなにやり取りしませんよ」

「え、普通じゃないのこれ。知ってた方がミスの減りそうな情報伝えるとか」

「嫌ですよ。あっち上から目線ですから。ムカつくんです」

 

 ...あのなぁ。

 

 その相手、お主より年下だろ。どちらかと言えばお主の方が上から目線であることを気をつけないと。自分の格をわざわざ下げてるようなもんだぞ。どうしてそんな喧嘩を売りたがるんだか...。

 

「俺が話してる分にはすごく素直で良くしてくれるけど?」

「相手によって態度変えてるんじゃないすか? こっちの仕事も知らないのに偉そうなこと言ってくるんですよ。」

 

 相手がこっちの仕事を完全に知らないように、こっちだって相手の仕事を完全に知ってるわけではないよ。なら、少しでも歩み寄らないとならんのではないのかい。そうすることで、お互いに話もしやすくなる。それだけだよ。

 

 という話をしたのだが、通じたのか通じてないのか。恐らくその子に取っては俺も「久々に復帰してミスの多い上司。どうして役職が上なのか納得出来ない」としか見られてないのだろうけどな(笑)。

 

 まぁ自分にできることは、職位を笠に着ることなく、普段はなるべく同じ目線で感謝を忘れず、というところか。普段は、としたのはどうしても必要なときにきちんと線引をして「仕事上」命令しなければならない時もある、こちらで責任を取らなければならない時もあるから。さじ加減、難しいよなぁ

 

 なんてなことを昨日考えつつ、若干予熱が残っていたので冷静になってから書いてみたくらいにして。

 

 そこまで考えんで、もう少し楽に捉えてたら抑うつにもならんかったのかもな(笑)。しばらく遅番が続くので自転車日記は少しお休みになりそうなところで、仕事行ってきます。