Think Like Talking.

変わりゆく変わらないもの

馬を降りた王様

 さて、そうは言っても横になっていると色々と暇な時間を持て余すことも有り。iPhoneでサイトを見ながらだとかYOGA TABLET 8で動画を見ようだとかしてもだね、横になる事自体が命取りになりそうな状態。人間死んでいく時はあんなふうに息が苦しくなっていくのか!!! というのを横に置いておいて。

 

 まぁ、基本は漫画引っ張り出してきて読んだりするよね。最近忙しすぎて外にでるのも写真を撮るのも時間が無いため、どんな漫画を読んでいるかを紹介することで日記の話題を濁してみる(笑)。

 

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王様の仕立て屋

 現在はグランドジャンプ誌で続編の「サルトリア・ナポレターナ」という副題で第2部がスタートしている「王様の仕立て屋」。すでに10年程前から読んでいるのだが、日本では余り馴染みのない「紳士服」に焦点を当てた漫画。日本でのいわゆる「背広」とくくられる紳士服の、海外、それもイタリアを中心としたヨーロッパでの文化的な位置づけやソレに付随する様々な分野の知識が入ってくる。自分はいわゆる「着道楽」ではない為に普段着ですらそんなに種類は持っていないが、公的な場での立ち居振る舞いや、どのような部分が注目されるのか、という部分を人間ドラマを通して見せてくれる。

 

 何より、この作者の大河原遁氏はデビュー作の「かおす寒鰤屋」の時代から、軽妙な作風(シヴい人間ドラマをまるで落語を聞いているかのような展開で魅せる)。週刊少年ジャンプじゃあこの人の良さは伝わらない!! ので、スーパージャンプ誌で開始したこうした大人向けの漫画が10年以上続いているのはファンとして喜ばしい限り。

 

 人類の命運だとか、人間の醜さだとかのドロドロした漫画、特定ジャンル向けに似たような絵柄の似たようなアングルの似たような萌え美少女ものがあふれる中、とてもこの作品は「地味」だ。

 でも、様々な「リアルの」世界を見せてくれる。日本にいる限り余程の機会がなければ・興味を持たなければ触れることのできない世界。様々なものの起源や、劇中出てくる登場人物(ゲスト)の職業分野の知識など。そしてそれらを、後味の良い人間ドラマとして昇華させてくれる。読んでいて、オチがわからなければ何度か読んでみれば伏線に気づいてニヤリと出来たり、様々なオマージュの元ネタを調べて更に理解が深まったり。同じ時間を費やすなら、自分の引き出しを増やせるものがいいというのが自分のポリシーなので、この漫画に触れた時は一気に既刊10冊程度を大人買いしてしまった。自分の人生に影響を与えた本として、ホントに自分はコレを挙げるだろう。

 

 古本屋でたまに流通しているので、興味のある人は見てみると良い。